ブルーベリー並みに酸性土を好むクリ。アルカリ大地で育てるために、いよいよリーサルウェポンを投入。
改革してもらおうじゃないの!
山栗の植生観察
再三グチっているけれど、当地周辺はアルカリ大地だ(pH7.5~8.0)。
今回、栗の木を栽培しようと適性pHを調べたところ、なんと5.5~6.0。ブルーベリー並みに酸性好きときたもんだ。
どうりで、このあたりのアルカリ山では山栗の木を見ないわけだ。いや、でもちょっと待った。たった1カ所だけ見かけたことがある。
ということで、確認のため冬枯れのハイキングコースへ。葉っぱが落ちててわかりにくいけど、株元直径40cm超えの立派な山栗の木だ。このアルカリ大地で、なぜこの子だけ大きくなれたかというと……
松のおかげだろう(松葉堆肥はpH5.0の弱酸性)。当地では、松こそが山栗&ワイルドブルーベリー「ナツハゼ」のコンパニオンプランツといえそう。

ということで、松葉堆肥さえあれば問題解決だ。けれど、松葉堆肥は仕込んだばかりであと2年待ち(汗)。

ということで、リーサルウェポンにご登場いただくことに。
粉末硫黄を施す
いずれ庭全体に使うことを見越し、買いに買ったり20kg!
難しいことはよくわからないのだけれど、硫黄をまくと土壌細菌があれやこれやで土が酸性になるらしい。細菌まかせなので、効果が出るまでに夏場でも2ヶ月かかる。しかし、落葉樹の植え付けシーズン締め切り迫る昨今、2ヶ月も待っていられない。硫黄の施用と植え付けをほぼ同時にやっちゃうことに。
植えつけ予定地はここ。フェンスの向こう、庭よりもレベル4m下がった傾斜地。1週間前に石積み花壇を作った場所だ。

だまだまになっていたので、土ふるいを通しつつ…
花壇を作っている最中、土に粉末硫黄を混ぜ込んでいた。薄いライムグリーン色で、硫黄温泉みたいな匂いがする。土ふるいでまいて、まんべんなく備中鍬で耕し、混ぜる。
【粘土質土壌のpHを1.0下げるのに必要な硫黄の量】
「土壌改良資材量のもとめ方」(農水省)32頁より
一坪3.3㎡×深さ10cmあたり260g
→花壇は約1/3坪×深さ20cm、pH7.5→5.5へ2.0下げるために346g必要。
さらに、もみ殻堆肥を投入。ここでも硫黄を混ぜておいた。
単に土を酸性にする、という目的であれば粉末硫黄のみで足りるだろう。けれど、植物を育てるという目的のためには、やはり堆肥が絶対不動のエースと思うのだ。ほんとは自然に習って松葉堆肥オンリーにしたいけれど、それは2年後以降に実現する予定。現時点ではもみ殻堆肥+硫黄の力を借りておこう。
大きい石で組んだため、さらに高まるワイルド感
ここで、もう一つ花壇登場。これも庭から出土した石で作ったものだ。同じように土と堆肥にそれぞれ硫黄を混ぜておいた。
クリの植え付け
品種は「ポロタン」と「倉方甘栗」をチョイス。どちらも渋皮が剥がれやすく、かつ直立性というのが決め手になった。境界近くに植えるため、枝はできるだけ広がらない方がいい。そして、フライング育苗で、1年半ほど庭先に仮植えしておいたのだけれど、アルカリ土だったせいか、あまり伸びていない。ごめんよ……。
夕方から雨の予報なので、水やりはお天気におまかせ
支柱&株元のアニマルガードを添えて、松葉でマルチングして完成(松葉マルチングは毎冬継続していく予定)。
フェンスの向こうの、庭よりもかなり段差のある傾斜地……宅地というより現況山林で、せっかく敷地が続いているのにどうにも使えない!と当初は嘆いていた。けれど、庭にイガイガが落ちてくるのはチョット……というクリの木を植えるにはちょうどいい。家で栗拾いができるのならば、なんと有意義な区画になることか。(日当たりがやや心配だけど…)
さて、我が庭には他にも残念ポイントがいろいろとあるのだけれど、見方を変えたり工夫したり、有意義な場所に昇華できるよう精進してゆきたい。