燃料を使わず、換気も不要! 昼も夜もほどよく温かい温室を作るには?
中に、タダみたいなアレを入れるのがポイント!
ピーマンの越冬苗にチャレンジしたい
菜園ブログを徘徊していて、ピーマンを越冬させる方法があることを知った。ピーマンは多年草で、10℃以上の気温があれば越冬できるらしい。苗代が節約できるのはもちろん、元々のガタイが良いので春の開花・結実も早いとのこと。すわっ、やってみたい!
いつもの年だと11月末に降霜→強制終了するはずの……
実家畑のピーマンたちを貰い受け、やってみることにした。
温室がほしい
さて、10℃以上を保つならば、屋内に入れるのが手っ取り早いと思う。しかし、我が家は旦那氏がハウスダスト系アレルギー持ちなこともあって、土付きの観葉植物は置かないことにしている。やはり、庭に温室を作りたい。ゆくゆくは庭で豪快にパイナップル栽培とかもしてみたいしね。
一般的な温室の問題点
屋外で温室、といって思い浮かぶのは……
一般的にはこういう感じ?
しかし、単に被覆資材で覆うだけでは、①昼間に温度が上がりすぎる、②夜間に温度が下がりすぎるという2つの問題が生じる。
①昼間のオーバーヒートについては、窓を開くという方法で対応可能。農業用ハウスなどは、電動式で開閉できるようにしてあったりする。でも一般家庭で、いちいち昼間に窓を開けに行くのは手間がかかるし、昼間居ないことだってあるし、現実的でない。
②夜間の温度低下について、農業用ハウスのように、電気や燃料を焚いて加温するというのは……やはり一般家庭では費用対効果の点から、現実的でない。
開閉なし・燃料なしで温度を保つ方法
もっと手軽に温度を保つ方法はないかしら? そういえば、いつかの現代農業で、「石垣を背にしたビニールトンネルで冬でもトマト栽培」という記事を見かけたことがある。石とかレンガとかを蓄熱材として、温室に仕込むのはどうだろうか、と思い付き、調べた結果……
いやはや、すばらしい記事にたどり着いてしまった。気温抑制装置としての水やレンガを仕込んだ温室の作り方が詳説されている。さらに、温室の床を下げて、地熱も利用するという徹底ぶり! 隅々まで読み込み、ありがたくお知恵を拝借させていただくことにした。
実際の温室づくり
上記サイトを元に、実際に作ってみる。予定地はこちら。北側にブロック塀があるので、なんとなくその恩恵も預かれそうな場所をチョイス。
土を掘り下げて、
土留めを兼ねて、気温抑制装置としてのレンガを並べる。
さらに掘り下げる。温室の床を下げることで、地熱も利用できるらしい。
みんな一応多年草!
越冬用の苗を用意。ピーマン類の他、実験的に、ナスとバジルも追加してみた。それぞれ、葉を取り、枝と根を切り詰めている。
植えた。
これはオリジナルで雑草予防・保温効果があるかも?と考え、落ち葉を敷いた。
隙間にさらにレンガを入れた。
衣装ケースを被せて完成。温度を目視できるように、内側に温度計を貼り付けておいた。
中にレンガがあることで、昼間レンガを温めるために気温の急上昇が抑えられ、夜間レンガが蓄熱しているために気温の低下を抑えられるという仕組み。パッシブデザインね!
半地下に設置して、地熱を利用することが出来るとともに、水やり不要というのも嬉しい。
さて気になる温度変化については、この数日、朝、昼、夕といつ見ても15℃前後を示している。もっとも、このところ外気温が10℃~18℃と穏やかなので……。真価が問われるのは1月2月ね。今後も注目していきたい。
ホットキャップを使う場合も、中に石やレンガ、水ボトル等を入れるとより良いと思われまする!