花ウメを実ウメに変身させたい! ちょっと変わった接ぎ木にチャレンジ!
切った貼ったで工作気分♪
残念な花ウメの木
我が家の傾斜地(フェンス外)には、前主が植えた樹木がいくつかあって、
↑この花ウメもそのひとつ。薄桃色の花が咲くが、庭からは5mくらい下がっているため全然見えない……という意味で観賞価値がない。これが実ウメだったなら、収穫する楽しみがあるのになァ~。
そこで、高接ぎ(枝の高い部分で接ぎ木する方法)で、実ウメの木に更新させることに!
シール式芽接ぎの方法
シールの用意
今回は、現代農業2016年7月号に掲載されていた「シール式芽接ぎ」をやってみることにした。適期は7月下旬~9月上旬。
品種は不明。白梅で、実は大きめ。
ご近所の実ウメの剪定枝を頂いた。枝の太さ1cmくらい。できれば、太さ2~3cmくらいの枝を用意すると良さそう(後記)。
ひと芽ごとにカット。水を張った容器に入れて乾燥防止。
芽の裏にカッターで一筋切り込み、形成層を剥いでいく。表皮が分離してしまった。大丈夫だろうか……(汗)。
うーん、きれいに剥がれない(汗)。
ちょっと裂けてしまったけど、まあまあきれいに剥がれた。
2~3個やって、慣れてきた。10分ほど浸水した枝の方が、やや剥ぎやすい印象。
切り口がボロボロになっちゃったので、ハサミで綺麗に切りそろえた。
シールの貼り方
シール持参で現場に臨場する。
接ぎたい部分に、接ぎたいシールをあてがって、カッターで皮を剥ぐ。大体同じ大きさになればOK。
こちらの枝はつるんと形成層が剥がれた。直径2~3cmの太さの枝の方が皮を剥ぎやすいようだ。シールを切り出す穂木も太さ2~3cmあると良さそう。
シールを貼り付ける。
シールを右上or左上に寄せて貼る。右上or左上がくっついていれば他は隙間があっても構わない。
メデールテープを巻き付ける。無事活着したら、冬期に芽より上の台木部分を切り落とす。
芽にはテープがかからないように(または、メデールテープを薄く伸ばして1重だけ巻くにとどめる)。
今回使用した接ぎ木テープ↓
手でちぎってぐるぐる巻き付けるだけ。いずれは、自然に分解されるらしい。
agris(アグリス) ニューメデール【接木テープ】 25mmX5m
高接ぎで無限に広がる可能性!
下手な鉄砲も数打ちゃ当たる!?
三本の枝に、計10カ所接ぎ木した。これだけやれば1カ所くらい成功してくれるのでは……成功したら、その芽を伸ばして主幹に据える予定。
ということで、改植しなくても品種を更新できるのが高接ぎのメリット。木を抜根するのは大変だけれど、それをしないで済む。すでに大きく育っている台木に接ぐので、結実までの時間も短くなる。
そして、高接ぎをマスターすれば、カクテルツリー(1本の木に多品種を接ぐこと)を楽しむこともできる!
↑うちもこんな風に色んな品種を楽しめたらなぁ~!
おまけ
ウメの木の横に植えたクリ「ぽろたん」。ふと見ると、
け、結実しているッッッ! 相方の「倉方甘栗」が枯死してしまい、受粉木が無いのだけれど(汗)、実はちゃんと入っているのだろうか? 今秋は栗ご飯にありつけるのだろうか? 経過を見守りたい。